関ジャニ∞と歳をとる。

関ジャニ∞が好きですが専門知識がないので感覚で書いてます。

蜘蛛女のキス


大倉忠義 渡辺いっけいのストレートプレイ
蜘蛛女のキス@東京グローブ座
2017.6.5

未成年への不徳行為で投獄された同性愛者モリーナと、政治犯として捕らえられた革命家ヴァレンティン
正反対の二人が心を通わせるストーリー

前評判は「ざわっとする同性愛」

スパイスとしてピリッと効いてるそのシーンが強烈な印象を与える訳ですが、
実際は、モリーナとヴァレンティンの世界を覗き見しているような、ぐっとくる2時間半でした。

肉体的に追い込まれていくヴァレンティンと、
その姿を見て精神的な苦しみを味わうモリー

モリーナのいじらしさと葛藤は、女性以上に女性であり、その苦しみを抱えながらも優しく母がしてくれたように接するモリーナの姿に、ヴァレンティンは惹かれていったように思います。

母のために早くここを出たいと願うモリーナと、出るための関係と、少しずつモリーナの幸せを願うようになるヴァレンティンがつらくて切なくて。
冒頭に述べた同性愛のスパイスは、同性愛というよりも、モリーナとヴァレンティンの寂しさと、お互いに通い合ってるはずなのに他の人を思う気持ちと、それでもお互いを必要とし、心が安らいでいくようなシーンになっていたように思う。
男と男の単純な愛ではなく、モリーナだから、ヴァレンティンだからお互いを許したんだと。
友達としての好きなのよと。

ヴァレンティンが恋人の話をするたび、やっぱり聞きたくない、と耳を塞いでいたモリーナが、恋人への手紙を代筆するシーンでは、ヴァレンティンの恋人の愛に耳を傾け、静かに筆を走らせていて、ヴァレンティンを犠牲にしている自責の念と、受け入れる覚悟を決めたような気がしたのだけど。
やっぱり途中で筆を止めて、身体を拭きましょう。と、提案したところに、ちょっとした優位性を感じたかったのかなと思ったりもしました。


ストレートプレイならではのシンプルな舞台
表現の大きな要素の一つが照明なわけですが、終始目を奪われてしまいました。

ヴァレンティンが目を覚ます、朝日の眩しいシーンでは、モリーナの淹れたコーヒーの香りが漂ってきそうな白色の明かりは、眼が覚めるようなシーンに。

個人的に一番のお気に入りは、ほんの小さな光が差し込んでいる天井の格子。
外の世界を感じながらも、果てしなく遠く、手の届かないところのような気にもさせる。

舞台を見た後は、考察をたっぷり読むのが大好きなのですが、幸運なことに8日も見れるので、力を入れてじっくり考察を熟読したいと思います。

前回のグローブ座、マクベスは舞台装置にも演出にも脇を固める演者様にも、終始目を動かしっぱなしだったわけですが、今回はセット転換なし、二人舞台なので、次回はその表情にも注目してじっくり楽しみたいと思います。