子ども応援5時間ラジオに思うこと
2020/9/13にNHKラジオで放送された「子ども応援5時間ラジオ」を拝聴した時のメモ、感じたこと、雑記です。
正門良規くん、草間リチャード敬太くんが2回連続パーソナリティを務め、前回から時間を延長した5時間の放送となりました。
コロナ禍において以前と異なる環境に置かれた子どもたちの悩みを聴くラジオ。
小中高生、いわゆる子どもの時期を過ぎた私ですが、例に漏れず子ども時代があったわけなので感じることが多くありました。
正門くんリチャードくんのパーソナリティに対する気持ちもあれば、放送内容に関する個人的主観も。雑多に綴ります。
ボーッと聞き流すのはもったいないので、おおよそのテーマと二人の発言を書き起こしながら。
【午前10時台】 青春を奪われた君へ
会話ができない学校
発表の場を失った部活動
一度も登校できない大学生活
・正門サウンドトラベル
スリットドラム
鳴り石の浜 石が良く鳴る→"良くなる"パワースポット
リ「涼しい感じしますね、空気が澄んでる感じが伝わってきます」
【午前11時台】 今を変えたい君へ
・悩みに答えるAぇ! アンサー
「親に当たってしまうときのAぇ! アンサー」
くじ引きで選んだシチュエーションでAぇ感じに紹介。
*ま:熱血教師が興奮気味に「ん?なんや?親に当たってしまう?まあまあまあ、そんなん誰にでもあるわな。でもそういうときはな、"あ、ごめんね。私を考えてくれてありがとう"って言うねん。」(生放送独特の探り方も恥ずかしい〜!)
*リ:宇宙人がテレパシーを使って「ワーワー、ニンゲン、キコエルカ、テレパシーヲツカッテコウシンシテイル…ワタシガジョゲンヲサズケヨウ"明後日のことを考えて、別のことに意識を向けよう"」
(ま:2つ目にして、人間じゃなくなりました)
・リチャードの小部屋
6月放送時の相談お便りのその後。
外国ルーツの子どもたち
わからない言葉、コミュニケーションの悩み。
メモをとる、オウム返し、違うコミュニティを探す。
・正門サウンドトラベル
カリンバ ま「思ったより難しかったぁ〜」
リチャードの心の旅 修学旅行編 沖縄
波打ち際・さとうきび畑・サーターアンダギー・ゴーヤチャンプル・カチャーシー
【午後0時台】
ゲスト:みやぞん(収録)
(お金がなくてナットを飼っていたみやぞんのお姉さんの話を聞いて)ま:「え〜、素敵〜!ユーモア溢れてる〜!」
・みやぞんクイズ
・大学進学について。家庭から経済援助が受けられるか。
「大丈夫?」と聞いたら、大丈夫と答えざるを得ない。「困ってることない?」と問いかける。
・ゲスト:晋平太
【午後1時台】
ラジオドラマ「君を探す夏」
*リチャくん:クラスの先生
*正門くん:空港スタッフ
・どうせコロナで合唱コンクールもなくなるんだから、と、合唱練習をしない空気感
・父親の再婚で家庭に居場所がなくなったクラスメイト
・web授業を行う教授と、教授を母に持つ主人公。「お金あげるから出かけておいで」
・クラスメイトが家出。初めて家出と検索し、初めて家出が自分ごとに感じる主人公。
・SNSをもとに、家出したクラスメイトを探す。
・ムリーヤを探しにセントレアへ。二人は出会う。飛行機を通して仲を深める二人。
・ムリーヤは世界一大きな機体を活かし、災害時に救援物資を届ける役目を担う。
二人の女の子を中心に動く物語。
リチャくんと正門くんが出ているところだけでも…と思っていましたが、聞き入ってしまいました。
モモセさんが話していた「6つのエンジンの話」、すごく考えさせられました。
家族・学校・友達…自分にとっての生きるエンジンが止まってしまったとしても、飛行機(好きなもの)があれば生きられる。エンジンは一度止まってもまた動き出せる。
自分にとってのエンジンを、ひとつでも多く持っていられれば、一つのエンジンがちょっと元気がなくなったとしても、他のエンジンで頑張れる。
これってなにも子どもだけじゃないよなあ…と。
(最後に出てくる"サードプレイス"にも繋がると思います。)
【午後2時台】
「自分の夢を親に説明するときのAぇ! アンサー」
*ま:関西のオカンで「なんやのなー、あんた。進路で悩んでんの?オカンに言うのもええよ、力になってあげたいよ。でもまずはな。"Aぇ自分になるために新しいことにチャレンジしてみ?"」
*リ:銀行員が主役の某民放ドラマの主人公のように「なに?自分の夢を親に説明する時どうする?これしかないでしょう。"あせらず、あわてず、熱い思いを、愛を込めて伝える!"」
・正門サウンドトラベル テーマ:居場所
フリクサトーン
リ「山とか公園とか、自然に囲まれてる場所が好きですね」
京都大原・湧水の近くのカエルさん(正門くんはカエル"さん"派)・ヒグラシ・キャンプファイヤー(リチャくんリクエスト)
・進路相談応援室 未来をAぇ感じにイメージしよう
リ:「僕は元々放任主義なおうちなので僕が入りたいって言ったらじゃあ良いやん、入り〜。ぐらいの。やりたいことやったらいい、あんたの人生なんやからあんたが決め、っていうお母さんなんで、僕は全然なにも迷うことはなかったですね」
ま:「入るきっかけは母と姉が履歴書送ってて…気づいたらオーディション受けてたっていう感じなんですけども、高校卒業のタイミングで進路でまあまあ揉めまして。母はジャニーズ続けながら大学に行って欲しいっていうのがあったんですけど、僕としてはどっちもやめて専門学校に行きたいなと思ってたんですよ。楽器をずっとやってたんで。そっちに行きたかったんですけど、そのタイミングでお仕事でギターを弾かせていただける機会が増えたりとか、新しくお芝居やらせていただけたりとか、そこで楽しいなと思うものが増えてそれを突き詰めていきたいなということで結局ジャニーズ事務所に残るということで、折衷案みたいな形になりましたね。
母親の意思も汲みながら、僕の意思もというのが、たまたまこの場所にあったので。
結構話しましたね。ちゃんと自分の意思の疎通、こういう解釈でこういうことがしたいっていうのは伝えましたし、母親からこういう風な考えでこういうこと言ってるよというのも聞きましたし。」
・家族がしんどい理由になっている。進学まで我慢…
4年後、想像したことある?
ま:「不安とかもありますけど、どちらかというと楽しいこと・ポジティブなことを考えていたい人なので、グループとしても活動してる場所が増えてて、お芝居とかラジオとかにも携われる機会が増えてるといいなと思いますね。
お芝居は磨きたいと思っているので、時間があったらたくさん映画を見るとか、雑誌で俳優さんたちのインタビューを見るとか、触れるように、できるだけ本を読んだりとか物語に触れるように心がけてますね。」
リ:「僕は最近は想像やめました。前は想像してたんですけど、グループに入りたいなとか、想像して行動はしてたんですけど、今から想像できるものってそこを目指すだけになっちゃうのかなと思っちゃって、自分の中で。想像してそこを目指すんじゃなくて、想像もできひん未来を目指そうと思うようにしてて。
とりあえずいま、興味を持ったことは一つ一つ。ダンスなら一つのダンスを見るんじゃなくて、いろんなジャンルのいろんな人一人一人のそのジャンルの踊り方とかいろんなものを見て、全てのジャンルを好きになるようにしてます。」
・妹が病気に。自分が家庭を支えなければ…家に帰るのがつらい。
サードプレイスを持つ:家・学校と違う3つ目の居場所。物理的だけでなく精神的に安心できる居場所
【5時間聴いて。】
お便り・歌・ドラマ・サウンド、つらさ・痛みによりそうだけじゃなく、痛みを癒すコンテンツもあって、子ども時代に出会えてたら私も何か変わってたかな。ってちょっと羨ましくなったりもしました。
「もっと気楽に考えればいいのに。
自分が思うより他の人は気にしてないよ。
もっと大変なことがあるから今は我慢。」
大人目線から子どもに何かを伝えるとき、世界が広がった大人だからこその目線で伝えがちですが、子ども時代の世界ってあまりにも狭くて、自分が属してるコミュニティが全てなんですよね。悪い意味ではなくごくごく当たり前のこと。
クラスで浮いたら、友達に当たってしまったら、親と喧嘩したら、勉強についていけなくなってしまったら。
大人になれば大したことないと思えることでも、子どもにとっては世界の全てで、人生の全てなんだよな、と。
なにで悩んでたのか、悩んでたことさえ忘れちゃってたけど、私も思い返してみれば、寝れないくらい悩んだことも、消えたくなったこともあったな。
お便りをした子、自分の悩みを抱えながら聴いていたリスナーがちょっとでも軽くなれる日がくるといいな。
あと個人的に気になっていたのは正門くんの進路について。14時台でお話があったのを聞いて、家族でいろんな話をしたんだろうなと。
前に雑誌か何かで進学校に通っていたことを言っていて、進学校に通って大学に行かない選択、親御さんはなんて言ったんだろう…って思ってしまっていて、ずっと気になっていたんですよね。
進学校って、4年制大学に通うのがデフォルト、その中で高いランクを目指すってのが主流。そもそも正門くんのように"専門学校を目指す"って選択肢すら特殊だったりする。夢があって4大に進む人もいるけど、進学校の半分くらいは「いい大学に入る」ってこと自体が目的になってるんじゃないかなと思うほど。
ファンとしては、正門くんの選択に感謝こそすれど否定することはできない。ジャニーズやめてたら出会えてないんだもんな…(そもそもこの考えも無責任だけど。)
でももしも、私が正門くんのお母さんだったら、お姉ちゃんだったら、きっとしつこく「大学には行っておけ」っていってしまうんじゃないかなあ…とか考えたりもします。
履歴書の学歴だけで判断される就活の世界を経験しちゃったからかな…。
進路に大正解はないし、正しいと言われる進路を選んだとしても人生正解するわけじゃないから一生のテーマだとは思うけど、だからこそ子どもにとっては大事な局面で、悩んでしまうよなと改めて思い返しました。
悩み、つらさに寄り添うとき、明るい話題よりもセンシティブで、気遣い心遣い言葉遣いに注意をしなければならないと私自身も常日頃思っています。
正門くんとリチャードくんの声は低音で落ち着いたスピードで、選ぶ言葉の一つ一つが丁寧で、本当に寄り添っているのが伝わってくる気がします。軽々しくなく、でも重すぎず、心地良いのです。そこが二度目の起用につながってるんだろうなと実感しました。
5時間通してずっと丁寧で、一人一人に寄り添うパーソナリティ、とっても素敵でした。
また次に繋がりますように。